ある有名(?)な男がいた。 通称、自称、「プランナー」と呼ばれていたらしい。 数年前、ある事がきっかけでその男と一緒に仕事をする事になった。 知り合いの会社で取締役という肩書きで広告の仕事をしていた。 社長に聞くと、どうも芸能界、文芸界で超有名な人物の息子、孫らしい。 確かに、それらしい感じがするし、かたっくるしい感じではなく、ラフでどちらかと言うと「遊び人」 と思えるようだ。 この男との因縁はここから始まったのだが、説明すると長くなるので、つい最近までの話をしよう。 新規事業のプランを掲げて、次の獲物を探していたこの男はついに世間知らずの企業を見つけた。 K県の片田舎にあるM市の元市長だった。 その企業は創業年数は100年以上も続いている伝統ある会社だったが、現社長は経営能力に不足してしていて、 赤字続きの会社をどのように浮上させればよいか頭を悩ませていた。そこへ、この男が現れた。 「僕は、今までたくさんの企業を復活させてきました。僕のアイデア、企画には大手企業や政治家等を認めてくれて いつも僕の手足となり役立ってくれています。どうか、社長! この僕に任せて、投資してみましょう。 僕が責任を持って必ず成功させてみせます。来年には借金も返済し、豪邸に住めますよ。2〜3千万位の ヨットでも買って少しは優雅に過せますよ。・・」 いつもの手口でこの男はまんまと田舎社長を丸め込んだ。この男のブランドに負けたのだ。 当時、私は前金であれば仕事を手伝うとの条件で、システム関連を請け負った。しかし、案の定、 思っていた通り、2回目の支払をしてこなかったので、私は仕事をキャンセルする事の電話をした。 ところが、この男とは電話で喧嘩したのだが、会社の専務が別件で契約したいと申し出てきた。 この男と関係(契約関係)がなければ、OKだと言うと、この男から貰い受ける請負料金を会社が 立て替えて支払ってくれた。 親父の七光りで世間を渡り歩いた男が、説教した内容は、七つの影ができていた |